大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和27(オ)517 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人林徹の上告理由第一点について。

所論について記録を調べてみると、本件支払命令の申立には、その冒頭の標目に

「詐取金請求……」とあるが、請求の趣旨として記載するところは、結局貸金の弁

済契約に基く請求であつて、このことは添付誓約書写に徴し、また第一審口頭弁論

(昭和二五年四月一二日)において陳述された被上告人の昭和二五年三月一〇日附

準備書面によつても明らかであるから、原審が本件を貸金と判断したことは相当で

あつて、違法とはいえない。また貸金成立の日附が主張と認定と異なることについ

ては、原判決とその引用する第一審判決の理由に明らかであつて、所論のような違

法は認められない。所論違憲の主張は原判決に対する理由のない非難を前提とする

ものであつて、判断の限りでない。

同第二点について。

所論は、原審は、三〇万円の貸金について上告人の主張した事実及び提出した証

拠に対し、判断を遺脱した違法があると主張する。しかし原判決はその理由におい

て、以下に訂正、附加するほかすべて第一審判決の理由とするところを引用すると

判示し、所論の部分については、原判示のほか、第一審判決の当該説示を引用する

趣旨なること明らかである。そしてさらに原審は、上告人が新に提出した証拠につ

き、これを取り調べた上、「却て原審認定並に以上の認定の相当であつた心証を深

める」と判示しているのであつて、なんら所論のような判断の遺脱その他の違法は

ない。

その他の論旨は「最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法律」

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(昭和二五年五月四日法律一三八号)一号乃至三号のいずれにも該当せず、又同法

にいわゆる「法令の解釈に関する重要な主張を含む」ものと認められない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 小 林 俊 三

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 本 村 善 太 郎

裁判官 垂 水 克 己

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